羽織に描かれたアート – 時・感性・物語が重なり合う作品展
マタデロ・マドリード内の文化スペース「カサ・デ・レクトル(Casa de Lector)」にて、日本とスペインの感性に触れられるデザイン展が開かれています。
作品のベースとなっているのは、日本で実際に使われていた男性物の黒い羽織。日本で暮らしていた誰かのある人生のあるひとときに寄り添っていた着物に、現代を生きる日本とスペインのアーティストたちの感性が写し出されています。
作品製作に参加しているのは、スペインの抽象画家を代表するサンティアゴ・セラーノさん、ラファエル・カノガルさん、ジュエリー作家のカルロス・ムニィスさん、トレド在住の画家 安藤光浩さん、マドリード在住のアーティスト 根岸文子さん。その他、画家、彫刻家、建築家、詩人など、表現者たちのジャンルはさまざまです。
異なる人生の持ち主たちが、日本の絹の羽織という共通の題材にどう向き合ったのか・・・。それぞれの技法によって全く違う印象となっている作品をゆっくりと、じっくりと鑑賞できます。これは、非常に貴重な機会です!
スペースそのものも、面白い
会場は、かつて食肉処理が行われていた家畜市場だっという異例の経歴を持つ文化施設「マタデロ・マドリード」内。「マタデロ」には映画館や展示場などがあるのですが、その中でも、〝読書〟をテーマとしているのが今回の展示場である「カサ・デ・レクトル」です。
階段の手すりが引用符のようなデザインになっていたり、図書館があったり、ところどころに読書にまつわるメッセージが描かれていたり。スペース自体が興味深い場所なので、ぜひ歩いて見渡してみてください。
今回のイベントは展示法もユニークで、作品を前後左右視点を変えて眺められます。歩きながら角度を変えて見るのも楽しいでしょう。
期間中は1階のスペースにて、スペイン国立バレエ団に所属する新田愛結花さんが本イベントのオープニングで披露したダンス動画も上映されています。
2023年2月19日(日)まで。
Kimono Joya
開催期間:2022年10月4日〜2023年2月19日
料金:入場無料
開館時間:火〜金 16:00-20:00 / 土日 11:00-14:00, 16:00-20:00 / 月曜閉館
会場:マタデロ・マドリード「Casa de Lector」
住所:P.º de la Chopera, 14
WEB





