AGEYOKA 軽さが特長の大阪串揚げ。イベリコ豚使いに注目！

AGEYOKA

ある平日のランチライム、AGEYOKA の店内は日本人客、それも多くの女性たちで賑わっていました。2018年7月に店がオープンしてから約4ヵ月。「美味しい串揚げ屋」の噂は、本物を求める日本人たちを着実に呼び寄せているようでした。

地下鉄オペラ駅から徒歩2分ほど。王立劇場も王宮もすぐそば。
ショッピングや観光の前後にも立ち寄りやすい立地の良い場所に「AGEYOKA（アゲヨカ）」があります。

米粉を使った、さっくり軽い揚げ物

この店のメインは、大阪出身の店主が提供する大阪名物の〝串揚げ〟。
その特徴は、細かいパン粉が使われているということ。サクサクの食感は格別です。
一般にイメージされる油っこさがなく、第一印象から最後のひとくちまで口当たりは軽め。
どうしてそんなに優しい味なのかというと、小麦粉を一切使わず米粉を使用しているからだとのこと。
油を吸収しにくく、食感が軽く、消化が良い。という、米粉ならではのメリットが、揚げ物のつなぎから料理にまで取り入れられているのです。

また、極力薄い衣で仕上げられているため、具の旨味がより鮮明に舌に伝わってきます。

おいしさの理由はジューシーなイベリコ豚

串揚げ以外にも、おすすめしたいメニューが揃っています。

まず試していただきたいのが、イベリコ豚が使われている餃子。臭みがなく、肉感はしっかり。歯ごたえは柔らかで、なによりジューシー。味付けに味噌が加えられていて、ほんのり甘め。ピリ辛のタレにもよく合いますが、肉においしさが浸み込んでいるので、そのままでも味わってみてください。

イベリコ豚は、ほかにも串カツやとんかつなどに使用されています。とんかつは串揚げとは異なる粗いパン粉によってザックリと。こちらも衣が軽く、胃にもたれぬように計算されているのが嬉しい配慮。

おつまみにぴったり。一杯には焼酎を

ダシの風味が効いた「さつま揚げ」は、酒の肴にも子供向けのおかずにもぴったり。スペイン語でdoradoと呼ばれるヘダイのすり身を使っているそうで、豆腐が入ったふんわりの中に枝豆やれんこんといった野菜の歯ごたえが混ざり合う一品。

スペイン人たちにも人気抜群だという「鶏の唐揚げ」は、火曜日にしか登場しない限定メニューです。イベリコ豚にこだわりを持つ店だけに鶏は週に1度の出番しかないとのことなのですが、これがメインになってもいいのではというおいしさ。肉汁あふれる熱々の状態が食べごろなのはもちろん、冷めてもやわらかさとコクを失わないという実力派。

各種取り揃えられた日本酒や焼酎と共に、ぜひ･･･。
ちなみに焼酎はボトルキープもできるそうです。

火曜・水曜は豚汁付きのランチがお得

火曜限定の唐揚げはランチタイムに食べることもできます。平日はドリンクやデザートが付いたランチセット（Menú del día ）がお得。特に火曜・水曜は、ドリンク、白飯、イベリコ豚の豚汁、デザートがついて11€という、立地を考えたらあり得ない価格設定になっています。（それ以外の平日ランチは豚汁ではなく味噌汁がついて12€～）。

デザートを食べずに帰ってはもったいない

最後に、デザートも見逃さないでください。
写真の一品はクリーミーな抹茶のティラミス。生クリーム、マスカルポーネ、メレンゲによってふわっとまろやかに仕立てられた抹茶味のクリーム層に、これまたふわっふわの抹茶シフォンケーキが挟まれています。甘さは控えめで、絶品でした･･･。

デザートは日によって異なります。
ランチセットでのデザートは選択肢が決まっていますが、いずれも自家製。料理同様に繊細さが現れています。

揚げ物を主役にしながら一貫して「軽さ・優しさ・ヘルシーさ」を感じられ、かといって、ふわっとだけではない筋の通ったおいしさを味わせてくれる、AGEYOKA。店主である山本法子さんの前職は、建築士だったそうです。現在は店を営みながら、子育てに励むママの顔も持つという山本さん。緻密な味づくりや素材使いにその細やかさや思いやりが伺えます。だからこそ、和の味に敏感な地元の日本人たちが友人を誘ってやってくるのでしょう。軽く食べやすい揚げ物料理と、一人でも立ち寄りやすい雰囲気を知れば、女性たちに好評だというのも納得です。

山本さんはもともとお菓子作りを得意としていたそうで、店では不定期にお菓子作り教室が開かれることも。

また、毎週最終火曜日19:30～、スペイン語と日本語の語学交換会が行われています。

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