取材:Jaime de las Heras
マドリードにある《注目のガリシア料理レストラン》 7選
スペインの中心部に位置するマドリードには、スペイン各都市のおいしい食材と腕のいいシェフが集まってきます。
今回ご紹介するのはガリシア地方の名物料理を提供するマドリード市内のレストラン。伝統的なメニューがおいしい店、アレンジにセンスのある店を地元スペイン人ライターがセレクトしました。
AGARIMO TABERNA(アガリモ タベルナ)



バル感覚でつまめるガリシア料理居酒屋。ワインが充実
バルが立ち並び〝はしご〟が楽しめるポンサノ通りのほど近く。「アガリモ タベルナ」は、スタイリッシュな雰囲気ながら気取らずガリシア料理をいただけるタベルナ(スペイン風居酒屋)です。
メルルーサ・ア・ラ・ガジェガ(白身魚のガリシア風)、カジョス・ア・ラ・ガジェガ(ガリシア風モツの煮込み)など、〝ガリシア風〟と名付けられたメニューに注目を。これらは、素材の持ち味をシンプルに活かしつつパプリカやトマトを使っておいしさが引き立てられています。
また、伝統だけに固執しない新たな発想が取り入れられているのもこの店の特徴です。例えば、ガリシア地方で親しまれているザルガイは、ハラペーニョのグラニサード(シャーベット)がアクセントに。その他、カジュアルに食べられるハンバーガー仕立てのメニューも。
厳選されたガリシア産ワインと一緒に召し上がれ。
AGARIMO TABERNA(アガリモ タベルナ)
料金:平均予算40€
住所:Bretón de los Herreros 27
最寄駅:Ríos Rosas
Web / Instagram
TABERNA GARELOS(タベルナ ガレロス)






魚介類の新鮮なおいしさが実感できる人気店
店先にガリシアの旗が掲げられている「タベルナ・ガレロス」。
この店にはガリシア料理ならではの魚介類メニューが揃っています。ヒメセミエビ、アカザエビ、ペルセベス(亀の手と呼ばれるフジツボの一種)、ザルガイ、アサリ、ホタテ、カニ、タコetx..。季節ごとに日本では味わえない旬に出合えます。
その他の人気メニューは、仔牛の煮込み=カニョン・デ・サンチョンとローストビーフのリゾット=リゾット・デ・テルネラ・アサード。
定番のスペインタパスをオーダーするなら、とろとろの半熟オムレツ=トルティージャ・デ・ベタンゴス、パプリカが振りかけられたタコのガリシア風=ポルボ・ア・フェイラ、そして衣の香ばしさと中のクリーミーさが絶妙なコロッケ=クロケッタがおすすめです。
店はマドリード市内に3店舗あるので、近い場所をチェックしてみてください。
TABERNA GARELOS(タベルナ ガレロス)
料金:予算平均45€
住所:Blanca de Navarra 6(最寄駅:Alonso Martínez)/ Alcalá 12-Food Hall Canalejas(最寄駅:Sol / Sevilla)/ El Españoleto, 11(最寄駅:Iglesia)
Web / Instagram
MORGANA(モルガナ)






チュエカ地区にある創作ガリシア料理店
シェフ・ミゲル フェルナンデス ビダルが提案するのは〝創造性にあふれたガリシア料理〟。
名物のホタテはペルー料理で使われるレチェ・デ・ティグレ(虎のミルク)仕立て。(※レチェ・デ・ティグレとは、魚介で出汁をとったマリネ液です。)
クロアンコウはイエローホットペッパーで香味付け。
ガリシア料理の定番であるタコ料理はマッシュポテトとキムチを添えて。
体を温めたい日には、ガリシア風のコシード(スープ)がおすすめです。そして、おつまみにはサン・シモン・チーズが外せません。香ばしさと甘みのあるガリシア産チーズには、すっきりとした飲み口のワインを合わせてみてください。
この店には小規模生産されたガリシア生まれのワインが揃っているので、ワインリストもぜひチェックを。
MORGANA(モルガナ)
料金:平均予算45-50€
住所:Libertad, 5
最寄駅:Chueca
Web / Instagram
VOLANDERIRA(ヴォランデリア)






平日のランチセットがお得
「ヴァランデリア」は、「モルガナ」のオーナーが同じエリア内にオープンさせた小さなタベルナ(居酒屋)です。こちらは「モルガナ」よりもカジュアルな雰囲気で、価格が控えめ。
代表的な定番メニューは、ポルボ・ア・フェイラ。茹でタコの料理です。
また、ベタンソス(ガリシア州内の町)の名物トルティージャは、柔らかな口どけが最高。
ガリシアテイストのエンパナーダ(パイ包み)は、毎日材料を変えて手作りされています。
「モルガナ」同様に、伝統料理にアレンジを加える創作もこの店が得意とするところです。例えば、カレー風味をプラスしたムール貝、マンゴー入りのワカモレを詰めて醤油と生姜でマリネしたトマト、「モルガナ」の人気メニューであるキムチを添えたタコもあります。
お得に食事ができる平日昼のランチセットもおすすめです。
VOLANDERIRA(ヴォランデリア)
料金:平均予算30-40€
住所:Augusto Figueroa, 33
最寄駅:Chueca
Web / Instagram
PICHOLEIROS(ピチョレイロス)






希少なワインと伝統料理の無敵タッグ
ガリシアにはフランチョ(Furancho)と呼ばれる店があります。それは、小規模のワイナリーが自家製ワインとタパスを提供するという希少な場。
そのフランチョとバルを組み合わせたようなレストラランがここ「ピチョレイロス」です。
小規模生産されたワインと、ワインに合うタパスのマリアージュを楽しめる一軒。マドリードにいながら、ガリシアの魅力を感じることができます。
メニューに迷ったら、まずはガリシア産チーズの盛り合わせを。ピミエント・デ・パドロン(ししとう)、ラコン(ローストスモークハム)も間違いのないおつまみです。
魚介類をシェアするなら、香ばしく焼かれたホタルイカやホタテがおすすめ。
また、シーフードの旨味が染み込んだ米料理は試さずに帰るわけにはいかない必食メニューです。
PICHOLEIROS(ピチョレイロス)
料金:平均予算40€
住所:Valverde 40
最寄駅:Gran Vía / Tribuna
Web / Instagram
FARMACIA DE GUARDIA(ファルマシア デ グアルディア)






ガリシアのミシュランシェフがマドリードでオープンさせたレストラン
「ファルマシア デ グアルディア」は、ガリシア州にある町ポンテベドラでミシュランの星を獲得したレストラン「オ・エイラド(O Eirado)」のシェフ、イニャキ ブレタルによる店。ここは、ガリシア料理のモダンな進化への評価をマドリードにおいて定着させていった象徴的なレストランの1つです。
人気メニューは、ホタテの炙り焼き、ベルベットカニのカルディラーダ(シチュー)、ベルモットソースがかかったアンコウ。
そして、リピーターたちが目当てにしているのが、マグロの骨髄(Tuétano con tarta de atún)です。一度食べたら忘れられなくなるような食感とコクをあなたも味わってみてください。
最後に、特製レモンタルトの分もお腹にスペースを開けておくことを忘れずに。
FARMACIA DE GUARDIA(ファルマシア デ グアルディア)
料金:平均予算55€
住所:Corredera Baja de San Pablo 49
最寄駅:Tribunal
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BAR CARALLO(バル カラジョ)






カジュアルにシェアしやすいポーション&雰囲気
純粋なガリシア料理をカジュアルに食べやすくアレンジしているバル「カラジョ」。ハーフポーションも用意されているので、気になるメニューを複数シェアして試せます。
この店の代表的なメニューは、イベリコ豚のソルサを使ったコロッケ、クモガニの卵焼きのせ、そしてアカザエビのマリネ。
場所は高級店が並ぶセラーノ通り沿いです。
金・土曜は深夜1時まで営業しているため、夜の時間はカクテルバーとしても人気があります。
BAR CARALLO(バル カラジョ)
料金:予算平均45€
住所:Serrano, 45
最寄駅:Serrano
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※この情報は2022年10月取材時のものです。サービス内容等は変更になる場合があります。